緑いっぱいの高台からカイロを見下ろす「アズハル公園」

写真ハンハリーリをでて、徒歩でアズハル公園へ。
つい勢いで歩いていってしまったが結構な距離があった。

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この向こう側って、死者の町とかのほうだよなあ。

エジプトでは、人が住んでいるのはナイル川両岸のグリーンベルト地帯。高級住宅地といわれるのは、特にナイル川に近い場所や、中洲のザマリックなどだ。そして、そのグリーンベルトの外側はいきなり砂漠になる。

境目に近いあたりは、低所得者の居住地になっていたりする(緑をたくさん植えて新興住宅地開発してるエリアもあるみたいだけど)

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ツアーバスでも何度か通ったサラーフ・サーリム通り。
片側三車線の広い道路を車がびゅんびゅん走っている。

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・・・と思ったら、いきなり事故車発見。
こわいなあ。

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ただ少々苦労して歩いてきた甲斐あり!の場所だった。

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ここは有料の公園だ。
入口にはセキュリティチェックまで。

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チケットは入口すぐ左で購入できる。

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入場料は3ポンド。
立派すぎるチケットには「Forigner Individual」と書かれているので、居住者の価格はまた別かもしれないが。

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入るとすぐ目の前に噴水。
地面から直接水を吹き上げるタイプのものだ。

この噴水の前で記念写真撮る若い人たちのグループや、噴水の間に入って水を浴びては、公園の管理スタッフに怒られている子どもたちなど。

乾燥したこのエジプトでは、「緑」「水」は、日本以上に「癒し」になるし、また水と緑の多い場所は、豊かさの象徴だったりもする。詳しくは知らないが、コーランが描写する天国も、泉が湧き出て緑が多く木陰がたくさんある理想郷と聞いたことがある。

日本人にとってはあまりにも自然に自分たちのまわりにあるものだ。
改めて自然環境の違いを感じたりする。

(エジプト人の家の寝室などに張られている風景ポスターには、奥入瀬など日本の緑と渓流風景などもよくある)

単に「日没時に高台からイスラム地区のアザーン(礼拝呼びかけ)をビデオに収めたい」と思って行っただけだったが、緑いっぱいで、ぐるり365度の風景も見事。

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家族でお弁当持参で来ている人達も多かった。
木陰に敷物をしいて、ママたちはのんびりおしゃべり。子供たちがそのまわりをかけまわっていた。


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そして驚いたのがこの風景。
もちろん、このあたりは乾燥しきったエリアなので、すべて公園内に人工的にしつらえたものなのだが、小川が流れていた。

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そして竹藪まで。
このあたりで、竹やすすきのような植物と一緒に記念写真を撮っている女子高生の集団にも出会った。

そんなに外国人が珍しい国でもないと思うのだが、若い女の子たちや子供たちは、自分とすれ違う時にかなりの確率で「ハイ!」「ワッツ・ユア・ネーム?」と話しかけてくる。

学校で習った英語を使いたいのだろう。

「ハイ」
「マイ・ネーム・イズ・・・」

と笑顔で返すと、「きゃー、しゃべった~!」と大騒ぎ。
無邪気で本当に可愛い。

その後アラビア語で、

「こんにちは」
「日本人です」

というと、再び「アラビア語しゃべった~!」と大盛り上がり。

なんか楽しいぞ、公園散策も♪

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まさか、笹の葉と噴水の向こうにムハンマド・アリ・モスクを見ることができるとは!

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そう。
アズハル公園の少し南にはシタデルがあり、ムハンマド・アリ・モスクや、その下のほうにあるガーマ・スルタン、ガーマ・リファイなどの大きなモスクを見ることができる。

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また公園の西側一帯はイスラム地区で、アズハルやフセインモスクはじめ、たくさんのモスクが立ち並んでいて、土色の建物群の中から尖塔がにょきにょきと。

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かなり広い公園なので、一周するだけで1時間近くかかる。

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ここは噴水のある池のほとりに建つ「レイクサイド・レストラン」。

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そこから「ロイヤル・パーム・プロムナード」をとおって、北側にある「シタデル・ビュー・レストラン」に向かう。

車で来ている家族も多いようだった。
中流階級以上の子供たちなのだろう、洋服もきれいだ。

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そしてこの奥が「シタデル・ビュー・レストラン」。
通りの真ん中をやはり水が流れている。

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レストランでは公園を眺めながら、グリル料理などを食べられる。
忘れちゃったけど、コース料理などかなりの価格だった。

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カフェはその上にあり、階下と公園一帯を見下ろせる。

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テラス席はこんな感じ。
まだちょっと暑い時間帯だったので、自分は冷房きいた室内でひとやすみすることに。

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エジプトのカフェとは思えないようなおしゃれなデザートメニュー。

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アイスも2個乗って13.99ポンド(約280円)と高い。

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注文してみたらこんな感じ。
甘すぎず、カップもおいしく食べれた。

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公園に来た最大の目的だった「日没時のイスラム地区のアザーン」もしっかり撮れて大満足♪

これまでは「日没時のムハンマド・アリ・モスク」が一番好きな場所だったけど、ここも追加だな♪

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夜は幻想的なライトアップ。

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帰りは暗くなっていたこともあり、長距離はもう歩きたくないということで、やってきたマイクロバスに乗車。

行先はわからなかったが、「町はずれたのバスは、中心部に向かうだろう」という単純な読み。中心部にさえ向かってくれれば、あとは適当に乗り換えてホテルまで戻れるはずと思った。

・・・が、この読みは見事にはずれ、バスは墓地が連なるエリア(死者の町の延長か)をずっと走り続け、結局ヘルワンまでいってしまい、メトロで帰ってくる羽目に。

やはりタクシー捕まえてフセイン広場やアタバ広場まで戻り、そこからバスやメトロでホテル近くまで行くというのが正解だったかも。