「明日のイフタールにおいで。そのまま泊まっていきなさい」と言ってもらい、約束の5時にお土産のクッキー1kg(多すぎた!)を抱えて訪れたところ、アハマドも奥さんも寝ていて、迎えてくれたのは子供たち。
エジプトでは待ち合わせ時間などにはあまり意味がない。
しばらく子供たちと、日本のガイドブックを見たり、アラビア語と英語でいろいろ質問し合いながら楽しく時間を過ごす。
そのうちに両親も起きてきて、イフタール(夕食)の準備。
自分のためにモロヘイヤスープも追加で作ってくれたそうだ。
そして6時過ぎ、日没をテレビ番組で確認すると(テレビではその時間、コーランをBGMに、お祈りやイフタールの風景が流れていた)、まずは用意されていたグアバジュースを全員で飲む。
自分も日中何も飲んでいなかったので、このグアバジュースで生き返った気分。
街中のフレッシュジュース屋は、日中は本当にお客さん誰もいないのだが、夕方になると、マンゴージュースやグアバジュース、タマルヒンディーなどをペットボトル持参で買いにくる人がたくさんいる。
きっとイフタール前など用なのだろう。
チキンベースのスープ。
中に入っているのは「雀の舌」という名前の小さなパスタだ。
バターのようなもの(大きな缶で売っていて料理によく使う)がたっぷり入っていて、スープも濃厚でおいしい。
これは、詰め物料理のマハシ。
ぶどうの葉で巻いたものだ。
一個一個は小さいんだけど、とにかく量がすごかった。
そしてチキンにご飯。
お皿にいろいろ持ってくれ「クル、クル(食べろ、食べろ)」としきりに勧める。
どれもおいしい。
。。。んだけど、食べられる量に限度はあるって。
途中からだんだんつらくなってきてしまうくらいに「クル、クル」と言われ続けた。
モロヘイヤスープは、アエーシ(丸いパン)につけて食べてもおいしいが、自分はやはりご飯と一緒が好き。これはいくらでも食べられてしまう味だ。
街中のレストランでモロヘイヤを食べられるところはほとんどない代表的な家庭料理だ(日本の味噌汁)。
食事が終ると、紅茶を飲みながら甘いお菓子を食べる。
とにかく甘い!
甘いなんてもんじゃなく甘い!
んだけど、こっちの人は子供も大人も、ばくばく食べる。
そりゃ太るし、糖尿病が多くなるのも納得だ。
食事が終って、いったんアハマドと奥さんが引っ込むと(アハマドはその後どこかに出かけてしまった)、子供たちが踊り始める。まだ8歳なのに、とにかく上手!!! エジプト舞踊の先生が、子供たちの踊りのうまさをよく話してくれたが、「本当に別に習っているとかじゃなく、単に踊るのが好きなだけ???」と聞いてしまいたくなるほどのうまさだ。
ヤスミーンも加わって、ふたり見事なコンビネーションで踊りだす。
音楽は、テレビ番組でずっと流れているエジプシャン・ポップだ。
4歳のヌールまでが、
肩や腰を器用に動かしながら、一人前のダンスを披露してくれた。
すごすぎ・・・。
自分も加わってみたが、マルワに「違う違う、そんな風に腰を強く動かしちゃダメなの」とか、たくさん指導を受けた。でも最後はほめてくれた。よかったよかった(笑
これはラマダーンの飾り。
街中のお店の前や中などにも飾られていて、細い路地を入ると、家の窓のところにも吊るされていたりする。
クリスマスツリーみたいなものだと思えばいいのかもしれない。
夜10時過ぎには、アハマドのお姉さんジハーンとご主人もやってきて、リビングで話が盛り上がる。そのうち誰かが娘二人に「踊り見せてよ」といったところから、全員でダンスタイムに。
恰幅いい男性は、ジハーンのご主人で、とにかくひょうきんな人。
夫婦二人とも英語が流暢なので、昔自分が住んでいた時も、いろいろ親切にしてもらった。
「アティコ、踊りは簡単だ。こうすればいい」
といって、ずっと胸とおなかをゆすり続けるので、
一堂大爆笑。
彼もまた、初めて会った時には30代前半の今よりずっとスリムな体型だったので、こうして10年に一回とかいうペースで会うと、本当にお互いに年をとっているんだよなあと改めて思う。
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